いつまでもニートだと思うなよ

つい最近まで明日の予定も把握していなかったASD&ADHD併発者が、うつ病6年目にしてニート脱出を決意。日々あがいてはドッタンバッタンする日記。時々ライフハックも。

ゲーム辞めたらうつ病になった話

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本日は「ゲームをやめたらうつ病になった」という、タイトル詐欺みたいなお話です。

 

私ひよこ氏は、ASDADHDを併発しており、うつ病6年目に突入した社会人経験ゼロの26歳無職です。最近はそこそこ回復してきたのでニート脱出という目標を掲げてブログを書いています。この話はうつ病になる3年ほど前、大学一年生の時から始まります。

 

 

 

自ら辞めたゲーム


さて、ひよこ氏には不登校の妹と最重度自閉症で言葉も喋れない妹がいます。


そんな2人を支えるために、そして自分の強大な劣等感から逃れるために、ひよこ氏は「稼げる研究者になろう」と決意しました(この時点で矛盾)


もともとゲームは結構好きだったけど、大学一年生の夏、将来のためになりそうな事だけをするために、ゲーム含め娯楽の全てを絶ちました。


ゲームを辞めたのはもう一つ理由があって、それがこの時期に強くなった自己否定でした。


「自分は世界一のゴミクズだから、常に生産的なことや勉強をして人様の役に立っていかないと生きることが許されない」


本気でこう思ってたから、ゲームを「辞めた」と言うより「出来なくなった」が近いですね。


それから、スマホゲームは全消し、DS(古)も封印。小説も漫画も部屋から全部追放しました。

 

 

 

 

効率ばかりを追いかける日々


音楽はサークルに関連するものと英語だけ。家族団欒の時間も食事中も勉強っぽいことしてないと落ち着かず、

 
しまいには恋人や友達との交流も時間の無駄のように感じるようになりました。(ちょっとだいぶ変になってた)


将来のためになりそうなサークル活動に力を入れて、社会性を身につけるためにアルバイトをして、


旧帝大の理系学部の学科で2位になるまで勉強してうつ病になってからもTOEICで800点取ったし、サークルでは西日本で優勝しました。(ひよこ氏にしては相当頑張ったという話です)

 


(でもうつ病になって5年で全部忘れて無駄になったのでアレですね、生産性はゼロですね。いやむしろうつ病で5年失ったからマイナス)

 

 

 

埋まらない劣等感

 

まあこんなゲームゼロ娯楽ゼロの生活でも人によっては楽しくやれると思うんですよ。受験生もこんなもんですし。


でもひよこ氏は発達障害のせいか、サークルもバイトも人間関係も、どんなにやっても人並みにすら出来ませんでした。得られたのは表面的な成績だけ。(就職できない典型的なパターンですね多分)


望んでこうなったんならいいんですけど、勉強よりも何よりも、実際に1番力を注いでいたのは社会性とかコミュ力だったんですよ。もう青春のほとんどを人間関係に費やしたといっても良いぐらい、頭の中はコミュ力でいっぱいだったのです。(コミュ力の本、数十冊は読みました)


で、相当に人間関係の勉強も人間観察も頑張ったのに、結局それでもコミュ力は伸びませんでした。伸びてないのが分かるもんだから誰かに見られてるときはもう不安で仕方ないんですよね。

 

コミュ障あるあるかもしれませんが、LINEの発言ひとつ取ってもマジで投稿できずに無限に時間が流れていくんですよ。対面の時なんて深読みのオンパレードで、手は震えるし、常に自分におかしい部分がないかチェックし続けてしまって止まらなくて、相手の会話内容がもう聞こえないんですよ。

(悪く言えば自意識過剰ともいえますが高校時代はマジで一挙手一投足にいたるまで監視されてたのでその名残もあります。いや本当に、いじめられてから自意識過剰になったからこれはマジ)

 

そんなこんなで、ひよこ氏は孤独でしんどい大学生活を送りました。もういじめる人間なんていなくなってたのに、です。

 

 

 

ゲームを辞めた人の末路


でも、

孤独であろうと辛かろうと、ゲームは出来ない。自分がゲームをすることは許されない。つーかゲーム以外の娯楽もダメ。遊んじゃダメ。そう思っていたので、ストレスの捌け口はどこにもありませんでした。


そしてゲームを辞めて2年後の大学3年生の秋、歯車は狂い始めました


この辺の具体的な症状についてはフラッシュバックして辛くなるのであまり書けませんが、


激烈に体調が悪くなり、文章も読めないくらい頭が回らなくなりました。

 

 

 

 

あの時ゲームをしていれば…

 
この前後にゲームが出来ていればきっと間に合っていたでしょう。時に現実逃避は必要なのです。

 
だけど、ひよこ氏にはその時もどうしてもゲームが出来ませんでした。そもそもうつ病前よりも生産性がガタ落ちしてるのに、遊んでる時間なんてなおさらあるわけないだろうと。そう考えてたわけです。


で、そのままゲームも気晴らしもできないまま過ごしていたら、うつ病の症状もバンバン出始め、いよいよ努力どころじゃなくなってきて、自己否定も酷くなっていきました。


この時も「努力しないなら生きる価値もない」という思い込みは凄い勢いでひよこ氏を追い詰めていきました。

 
それから半年後、ついに病院でうつ病の薬を出されました。

 

 

 

考え方も大概ひどい


ここまで読んだら、ゲーム辞めたのがダメなんじゃなくて、「娯楽すら自分に許せないような考え方が原因だろ」と思われるかもしれないですね。

 

「自分は世界一のゴミクズだから、常に生産的なことや勉強をして人様の役に立っていかないと生きることが許されない」

こんなこと言ってる奴、どう考えたって最初からうつ病に片足突っ込んでるようなもんじゃないですか。


確かにそれもあるし、もちろんうつ病の原因らしき出来事は他にもいっぱいあります。私も極論を言うつもりはありません。

 


でも、ひよこ氏がここまでゲームを強調してるのにはわけがあります。

 

 

ゲームの凄いところ


ゲームは一般的に健康にも脳にもメンタルにも良くないと思われがちですね。

 


だけど実際は、ゲームには様々なポジティブな効果があることが証明されていて、


特にフロー状態への入りやすさは最強クラスです(ちなみに読書や映画でもフローに入るのは難しいです。つまりゲームすごい)


フロー状態では痛みや不安を感じにくくなり、心身の回復が早まります。


しかもこれは思い込みじゃなく、1ヶ月の追跡調査で、なおかつ生理学的に測定してもかなり凄い結果が出ているそうです。

 
さらに、カジュアルゲーム生理学的にはマインドフルネスと同じ効果もあるらしいのです。

 

まぁ要するに、余計なこと考えなくて良いくらいゲームに夢中になれるってことです。


ゲームは、ネガティブな考えや感覚に集中している辛い状態から引っ張り上げてくれるのです。

 

 

 

 

悪化するうつ病


でもひよこ氏はゲームをやめてしまったから、この恩恵を完全に受けられなくなったのです。そして、不快な思考から常に逃れることが出来ず、自己否定の闇に飲まれていきました

 
その結果がうつ病です。うつ病になってからもしばらくはゲームどころか、働かない頭で一日中英語論文を読もうとしてました。この時も自分に娯楽を許可できなかったんです。

 

英語論文があまりにも読めないので1文字ずつ書き写すという虚無みたいな作業をしてました。(結局読めなかった)

 


おかげでうつ病はさらに猛スピードで悪化して、最後は寝たきりになって枕ビシャビシャにしながら毎日泣いてるだけの生き物になりました。

 

 

 

 

 

回復のきっかけはゲーム


でも、回復の契機もゲームでした。


ある日突然、

妹から「病前にやってた事と真逆の事をするとうつ病治るらしいで」と言われて昔懐かしいゲームを渡されました(超絶ファインプレー)


うつ病発症から約1年後のことでした。

 

病前にやってたこと、それは娯楽を一切やらずにすべての時間を生産的なことに費やしたこと。その真逆ということは、つまり遊ぶことです。

 

「回復のため」という大義名分を与えられたひよこ氏は、ついにゲームを再開しました。

 

やっぱりうつ病の症状もあるので、前よりゲームへの集中は続かなかったけど、少なくともゲームをしている間は悪い事を考えにくくなりました。


ゲーム中はプレイである程度頭がいっぱいになって、病む暇が減ったのでしょう。


もちろんゲームの後はちょっと罪悪感もあったけど、治療という大義名分は本当に強かったです。


そのままゲームを続けて、1年間悪化と停滞だけだったのが、ある時お散歩に行けるようになったのです。


そうして、そこからジワジワとひよこ氏の回復が始まりました。


ひよこ氏の回復劇はこの後さらに色々あって数年間泥沼化しましたけども、
ともかく、どん底から這い上がれたのはゲームのおかげだと思っています

 

 

 

 

一日中ゲーム問題 


精神疾患不登校、引きこもりなどで特に多い(?)、一日中ゲームという状態があると思うのですが、

 
アレは自己治療の可能性があるから「素人の自己判断だけで」取り上げないで欲しいのです。(医者に言われたりしたら別です)

 


ひよこ氏にも、死なないために一日中ゲームをやっている時期はあったんです。


人によってはゲームは最後の砦です


そりゃ本当は勉強とかに夢中になるのが理想かもしれない。だけど、

 

1文字ずつ文章を書き写しても思考できない、読めない状態になってもそれを強要しますか?
本当に、勉強だけで病的な自己否定の波に打ち勝てるのでしょうか?

 

少なくともひよこ氏には無理でした。


ゲームするぐらいしかない状態でゲームを取り上げたら、大変なことになります。

 


そもそもゲームの効果はけっこうプラス寄りです。体も心も回復する、マインドフルネスと同じ効果、注意のコントロールもアップします

 

ゲームって言ったら悪く聞こえるかもしれませんが、一種のマインドフルネスにもなると、研究でも言われてるわけです。

 

嫌な思考から気を逸らすってのはうつ病治療上も重要です。そしてそれと似た考えがマインドフルネスですよね。

 

だから、うつ病のキツイ時期を乗り切るためにゲームをするってのは結構理にかなってると思うんです。

 


ただし、ゲームは治療では補助的なポジションに過ぎないので、病気の方はちゃんと病院とか行ってください。

 

 

 

 
注意!

心身ともに元気な方が一日中ゲームしてて良いって話ではないです。

(心身ともに元気でも一時的につらいことがあったりしたら一日中でも良いとは思いますし、心身ともに元気かどうかの判断は慎重に行うべきですが)

 

一日中やってないと嫌な思考に飲まれてしまうような方はゲーム一日中でも仕方ないし、それはある種の自己治療だよね、ってだけの話なのです。

 

 

今日の参考文献はこちらです

(1章を参考にしました)


この本では、PTSDの克服や、困難を乗り越えるのに役立つ、色々なアプローチのクエストが沢山載ってます。

 

 

 

読んでくれてありがとうございます

タイトルからとんでもない記事でしたが、関心をもって最後まで読んでいただきありがとうございます。まだまだ始めたばかりですので至らない点も多いかと思いますが、1人でも楽しんでいただけた方がいれば幸いです。

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それでは、皆様がゲームと正しく付き合って、よりよい人生を送れるようお祈りしております!